1型糖尿病のこどもと家族の生活

目次のページへ戻る

12. セルフケア ─自主性じしゅせいそだてる─

セルフケアって何?

セルフケアとは、糖尿病を自分で管理していくために、インスリン療法、血糖測定、低血糖の対処、適切な食事をとるなどを自分で行うことです。小さい頃はご家族にやってもらっていたこれらを、大きくなるにつれて自分でできるようになることが大切です。親まかせではなく、“自分のこと”として行うことは、他の友達と同じように学校生活を送るためにも大事なことです。

何ができるといいのかな?

注射は小学校3年生ぐらいでできるようになれば、4、5年生での学校の宿泊行事にも安心して参加できます。個人差もありますが、だいたいの目安は以下のようになります。

自分で行う目安
幼児
  • 泣かずに血糖検査(センサーの挿入)、注射(注入セットの穿刺)をさせる
  • 血糖測定や注射(ポンプ)のお手伝いをする
  • きめられた食事をよく食べる、外でよく遊ぶ
  • 低血糖をしゃがみこむなど、何らかの方法で周りの人に伝えられる
  • 日常生活全般(規則正しい生活、自分で服を着けたり脱いだりする、手を洗ってから食事をする、ひとりでトイレに行けるなど)の自立
小学校
低学年
  • 血糖測定器を操作する、注射やポンプの準備をする、自分で針を刺し注射する、後片付けをするなど、できることを行う
  • 低血糖や高血糖の症状を周りの人に伝えられる
  • 外で食べたおやつや給食について母親に教える
  • バランスよく食べること、炭水化物が血糖に影響することがわかる
  • 病気のためにこれらのことが、自分にはずっと必要であることがわかる
    (これらのことをしていれば、友達と同じように過ごせることもわかる)
  • 規則正しい生活、歯みがきや体を清潔にする習慣、学習習慣など日常生活の自立
小学校
高学年
  • 血糖測定、注射・ポンプの操作を自分で正確に行えるようにする。また、糖尿病についての正しい知識を得る。自分の血糖値やコントロールに関心を持つ
  • ポンプのトラブル(カテーテル抜去やアラーム)への対応、皮ふのケアができる
  • 低血糖を自覚し対処する
  • バランスの良い食事や食事(カーボ)のめやすを覚える
  • 親に手伝ってもらわなくてもできることはどんどん自分でする
  • 外来で診察してもらう時、分かることは自分でお話しする
  • 夜ふかしせず、規則正しい生活をする
中学生
  • 自立の徹底(親に言われなくても、自分でできる)
  • 1日の血糖変化とインスリン量、食事、運動との関係に興味を持つ
  • 部活動や交友の中でコントロールを維持する
高校生
  • 自立の徹底
  • 自分で管理できる(インスリン注射・注入の自己調整を含む)
  • 血糖の変化を理解し、よいコントロールを維持する方法を考える
  • 生活行動の拡大の中でコントロールを維持する
  • 飲酒・喫煙の害や、糖尿病に及ぼす影響がわかる
大学生
以上
  • 外食、自炊など食事の管理も含めて自ら管理する
  • 同僚、上司等への説明も自らの考えで適切に行う
  • シックデイにも対処できる
  • 定期的に運動する、日常生活の中でよく体を動かす
  • 妊娠や避妊についての正しい知識をもつ

自分で考えながらやってみよう!

学校生活では体育や運動系のクラブ、家庭科での調理など、血糖値に影響するいろいろな活動がありますね。これらの活動内容を考えて低血糖を予防したり、インスリン量の調整をしていく必要があります。最初はうまくいかなくても、自分で考えながらやってみることは、病気とうまくつきあっていくためにも大切です。でも、うまくいかなかったり、どうしていいかわからないときは、お父さんやお母さん、主治医の先生、看護師に相談してみてください。きっと解決する方法をいっしょに考えてくれると思います。

表

ご家族へ

3歳位のお子さんでは、注射のバッグを持ってくる、アルコール綿などのごみを捨てるなどのお手伝いでも十分です。そこから少しずつお子さんの成長に合わせて、できそうなことを促していきます。そのときに大切なことは、“子どもの意欲”を育てることです。少しでも「やってみようかな」という気持ちがある場合は一緒に手を添えて行ったり、見守ってあげてください。お子さんができたときは多いにほめてあげてくださいね。ほめられることは、子どもの「また、やってみようかな」という次への意欲につながります

小学校高学年では注射やポンプの操作、血糖測定などは自分でできるようになり、病気の理解も進むので、親の干渉を嫌がるようになります。友達づきあいや自己判断で行うなど、親から見れば心配なことも増えてきますが、できるだけ子どもの気持ちを尊重して、少し遠巻きに見守るようにしましょう。

TOPへ戻る