これからの糖尿病治療

 1型糖尿病の治療は、頻回インスリン注射法とインスリンポンプ療法に分かれます。

 インスリン治療では24時間分泌されている基礎インスリンと、食後血糖値を下げるための追加インスリンを注射する必要があります。なるべく少ない回数で治療できるようにするため、週1回の注射で効果が継続する基礎インスリンが開発され臨床治験が行われています。注射以外の製剤は経口インスリンも開発され海外で治験が行われています。またインスリン治療に伴う低血糖を減らす研究も行われています。血糖値が低い時に血糖を下げる作用が弱まり低血糖を起こしにくくするスマートインスリンも開発されています。

 インスリンポンプでは、本年からハイブリッドクローズドループといい、自動で基礎インスリンを調整して血糖値を120㎎/dLに近づけてくれる機器が使用できるようになりました。今後もさらに自動制御の機能が改良されていくことが期待されます。

 移植・再生医療分野では、iPS細胞や細胞シート工学を用いた移植の研究が多数されており、膵島移植に並び細胞工学により作成されたβ細胞/膵島を移植できるようになることも期待されます。

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